たからもの
小さい頃、近くの小学校に集まり近所の友達と鬼ごっこを楽しんで走り回っていた。
お昼前の最中、帽子もかぶらず走り回って汗かいても現在みたいに熱中症にもならず、鬼から必死に逃げて走り回っていた…
小学校の校舎に子供たちの笑い声がコロコロと愉しく響いていたと思う。
しかし、ここでまさかの展開…
近くに住む外人さんの飼っていた大型犬シェパード犬が逃走して、私達の鬼ごっこしている列に飛び込んできた。
私は、鬼ごっこに夢中になっていてまさか後ろに大型犬が迫っているともつゆ知らず、振り向いたら大きな犬の口と歯があった。
それから、記憶がない。
気がついたら、家の布団でうつ伏せになり、おしりの辺りの激痛と出血のズボンが見えていたのは微かな記憶がある。
それから、犬ができるように苦手。
犬を見るだけで、体が硬直して、心臓が速く鼓動する。
頭や脇から手汗が…半端なく出る。
恐怖でしかない。
犬嫌い。
しかし、人生わからないものだ。
犬嫌いの私が、いとおしくてたまらないたからものと一緒に暮らしている。
中型犬のアビー…
琉球犬の雑種で娘が縁あってある方から譲り受けて、我が家に生後1ヶ月からやって来た。
最初、あまりのショックに
娘と口を聞かず、怒りと恐怖でたまらなく嫌だった。
しかも、家の中で飼うなんて…
大反対。
触れるのも、嫌だった
はずなのに…
一年も飼えば、愛情がわくものだ。
今では、信じられないが
ベットで一緒に寝て、
娘に代わり朝、晩の散歩は私の担当になってしまった。
朝、4時半からピーピー泣いて
散歩に誘うアビーがいとおしい。
幼少の恐怖体験が今では、懐かしい想い出。
何よりも、可愛い
たからもの
ありがとう。